鎌倉と猫の日記

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2011年4月11日月曜日

選挙が終わって

他の話もしたほうがいいような気もするけれど、今回は特にいろいろ思うことがあったので。

とりあえず、まずは素直に黒岩氏が当選したことを喜んでおきたいと思う。まだ実際にどういう政策を進めるのか不明だけれども、すくなくとも松沢氏がいなくなったことは良いことだと思う。都の方は、東国原氏がよいと思っていたのだけれども、石原氏が大差で4選となったが、一瞬意外だと思ったものの、よく考えるとそういうものなのかもしれないとも思った。

この結果を受けて、また最近の報道を聞いて思っていることは、東電はもう原発は無理なのだろうと思う。原発事故の件について、東電と国の責任を問う声が強いけれども、その発電所の恩恵は首都圏の都県や住民・企業が受けていたのであって、そのことに関する道義的責任は免れられるものではないと思うのだけれども、放射性物質に対するパニックや福島・茨城の産品に対する忌避をみるにつけ、そのような道義的な責任を感じているとは思えない。こういう反応を見せておいて、再度福島県に原発を再開してくださいとは言えないし、厚顔無恥にもその要請をして快諾が受けられるとは到底思えない。これは、茨城県に対しても新潟県に対しても同じだと思う。

加えて、今回の石原氏の再選だった。彼は超大都市東京に君臨する王としてはいかにもだけれども、頭を下げてお願いにいくタイプとは思えない。東国原氏ならばあるいはとも思ったけれども、石原氏が当選したことは、本人が気づいているかどうかはわからないけれど、首都圏の原発推進に止めを刺したのではないかと思う。

今回の選挙のテーマは、私見では、「敗戦処理」だと思っていた。1000年に一度の規模の大地震が発生して、東日本の機能が麻痺した。特に首都圏の電力不足は、確実に長期化して経済の活力を奪い続けることになる。そういう状況で、いかにダメージを最小化しながら、首都機能の一部を関西中京に移動させて維持し、復興への筋道を探すかというのが当面の目標だろうというのが、私の見立てだった。

石原氏は敗戦処理には向かないだろう。印象としてもそうだし、新銀行東京の実績を見てもそうだ。しかし、選挙結果を見るに、敗戦処理が必要という認識は多分有権者の間で共有出来ていなかったのだと思う。石原氏を支持した人は、多分、まだ「強い東京」を想定しているのではないだろうか。

今回の都知事選では世代間の差が顕著だったらしいけれど、現状に対する悲観的な認識の程度が、世代間で大きく開いていることを示しているのかもしれない。つまり、若年層ほど現状に対して問題意識があって変化を求めていて、高齢者層ほど現状に満足していて変化を嫌っている。それは、高齢者層ほど鈍感ということなのかもしれないし、あるいは優遇されているということなのかもしれない。




石原氏は、懲りもせずにオリンピックを開催したいらしい。彼の任期の間に、それを支えられるほど東日本が復興していれば喜ばしいことだけれど、本当に電力も経済力も人心も回復しているのだろうか。私には、石原氏も彼を支えた人も、まだ夢の中にいるような気がする。私のほうが悪夢の中にいるだけならいいのだけれど。

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