鎌倉と猫の日記

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2011年4月24日日曜日

寄付について

大規模な災害が起きると義援金が募集されます。今回の震災でもすぐに募集がはじまって、周りの人も大勢募金しているようでした。nikoもいくらか募金していたみたいです。でも、私は義援金には募金していません。いろいろ思うところがありまして。

寄付に関しては、以前記事を書いたことがあります。


そこでも書いたように、一回きりの寄付よりも、継続的な寄付をしたいと思っていて、これまで一度も災害の義援金には寄付したことがありません。そもそも災害も、それから内戦も、世界中で起きていて、常にどこかで支援を必要としているので、いちいちどこに寄付するかを調べきれないと思います。

それに、今回の義援金は2000円以上はすべて税額控除されます。それは、なんか釈然としません。所得控除されるのはわかるのですが、税額控除されるということは、寄付したお金は全部他人のお金なんです。それはつまり義援金がふるさと納税として扱われるからなのですが、寄付と納税は別物で、納税の代わりに寄付をしてもいいというのは、どうにも納得できないのです。寄付というのは、精神的には、他人の痛みの一部を自分の痛みとして感じる行為だと思っているので、自分が痛くない寄付というのはなんなんだろうかと思います。

日本は、十分に裕福なので、災害救助・復興の直接的な支援は公的な支援だけで十分で、民間の支援は経済活動を通じたものがいいとも思っています。そういう意味で、復興税については、テクニカルにはいろいろ思うところはありますが、大筋ではなんでもいいからさっさと増税すればいいのにと思っています。

それでも、今回の被害をみて、やはり何か支援したいと思うようになりました。これまで寄付してきた国境なき医師団日本もこの震災の支援をしているので、そこへの寄付を増額するのでもよかったのですが、まる君が生まれたことで子供のことを考えるようになったので、医療だけでなく子育ての支援も何かできないかと思いました。

それで、できれば支援対象が日本に限定されない国際的な組織がいいと思ったので、ユニセフ、プラン、セーブ・ザ・チルドレンあたりを調べてみたのですが、結局、残念なことに、これらは支援するべきではないという結論になってしまいました。というのは、これらの団体が過度な表現の規制を主張しているからです。

詳細は趣旨を逸脱するので触れませんが、過去に似たようなことが差別の撲滅のために行われて、さまざまな「差別用語」が社会から抹殺されました。その結果、例えば、本来黒人差別を批判して書かれた「ハックルベリー・フィンの冒険」が、差別用語を使っていることを理由にして発禁処分を受けるような本末転倒なことが起きています。表現を規制すると、社会の表面からはその不快な現象は見えなくなります。するとそれで心を痛めていた人は平安を得ることができるのですが、問題が解決するわけではありません。むしろ、問題が普通の人の目に付かなくなって、一見、問題が解決したかのような錯覚を生み出すことになります。その結果、その問題は社会から忘れ去られ、解決されないまま温存されます。

この歴史は、私は恥だと思っていて、二度と繰り返してはいけないと思っているのですが、上記の団体はそれをまた繰り返そうとしているので、支援できないのです。

その観点で見ると、ほとんどの子供を支援する団体は対象外となりました。支援したいのに、支援できる団体がないというのは、大変心苦しいことです。なぜ、横並びの活動をするのではなく、それぞれが自分の考えで活動しないのでしょう。同じことしかできないのなら、いくつも団体が存在する必要なんてないのに。

結局、いろいろ探して、あしなが育英会という団体を見つけました。


ここは、国際的な組織ではなく、日本の組織で、主に国内での活動ですが、表現の規制の問題には関与しているという話は聞きませんでした。主な活動は、遺児に対して奨学金を出すことです。寄付金控除(所得控除)の対象にはなっていませんが、活動内容に特に問題はないようでしたので、ここに継続的な寄付をすることにしました。

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