好きなことを仕事にする、という表現があります。興味のあることを仕事にする、という方が穏当でしょうか。
まる君をどうやって育てていこうか、と仕事や育児の合間に考えるのですが、好きなことを仕事にすることを目標にして育てるというのは、違うのではないかなとぼんやりと考えています。私自身、大学を好きなことを基準にして選んで、大学生の時にいろいろやったもののうまくいかなくて、諦めて得意なことをやったらうまく物事が進んだので、その経験を思い出して考えています。
思うに、得意なことは、本人にとっては当たり前のことすぎて、それが人よりも優れていることに気づかなかったり、それが重要なことではないように感じたりするのではないかと思います。それに対して、好きなことは、できそうなんだけれどもうまくできなくて、なんとかできるように頑張ったり、うまくできる他人に憧れたりするところのように思います。
やや物騒な例で言うと、得意なことはすでに支配下にある領土で、好きなことは国境のすぐ外にあって領土に組み入れたいと切望しているところです。
なので、大体、一番好きなことは、一番得意なことではないのだと思います。
好きなことに取り組むのは、自分のできることを増やすという意味では重要なことだと思うのですが、仕事にするなら、得意な方を選ぶべきなのだと思うのです。毎日毎日、来る日も来る日も何十年も、長時間繰り返し続けなければいけないのですから、得意でないと身がもたないと思います。努力が結果に結びつきやすいという点でも、得意な方が有利だと思います。
まだ二足歩行もできないまる君を見ながら、そういう機微を、どんな風に伝えていけるだろうかと思っています。
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