鎌倉と猫の日記

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2009年6月15日月曜日

鶴岡八幡宮のゲンジボタル

土曜日に、鶴岡八幡宮ではゲンジホタルの放生祭が行われたらしく、日曜の夜はホタルを見に来る人で賑わっていました。
ホタルは光が弱くて、写真に収めるのがむつかしいのですが、暗闇に飛び交うホタルが見えるかと思います。ISO感度を最大(6400)に設定し、シャッタースピードを1/4から1/2秒くらいで撮影しました。

地面でじっとしていたホタルを撮った写真です。光の部分だけが映っています。


しかし、ホタルを見て、どうにも釈然としない、もやもやしたものが残ってしまったのでした。
放生祭では養殖したホタルを放すだけではなく、柳原神池で自生したホタルもいるという説明があるのですが、実は、1週間前にホタルがいるかなと思って行ってみたところ、ホタルは一匹も見かけませんでした。


これが先週の写真ですが、どんなに目を凝らしてもホタルはいませんでした。今見られるホタルの数からして、この中の何割かが自生だとしたら、先週の時点で一匹も見なかったのはどういうことなのでしょう。ホタルは幼虫や蛹でも弱い光を出すわけですし。
自生でないなら別にそれでも良かったのですが、鑑蛍路を出たところでカメラを構えていると、カメラのディスプレイが明るいのが良くないと注意されたことで、興がすっかり覚めてしまいました。
ホタルは、明るいところだと繁殖がうまくいかないらしく、自然繁殖を推進しているところでは、明かりには気を使っているらしいのですが、ここのホタルはそもそも自然繁殖ではないではないですか。
そして、もし本当に自然繁殖を進めるために光を制限したいのならば、なぜ鑑蛍路を設置しているのでしょう。先週、柳原神池に行ったときは、本当に暗くて、ホタルの繁殖に適した環境だと思ったのです。ところが、今行くと、鑑蛍路の足元光だけでなく、その周囲の建物の光などで、随分明るくなってしまっていました。

実は、子供の頃は田舎に住んでいたので、ホタルは身近にいたのですが、記憶の中のホタルはゲンジボタルではなくヘイケボタルでした。
ヘイケボタルは、ゲンジボタルよりも小さくて、飛ぶ力も弱いので、あまり華やかではないのです。しかし、生命力はゲンジボタルよりも強いので、より一般的なホタルでした。ゲンジボタルを見たければ、車でひとけのないところまで行く必要がありました。
しかも、ゲンジボタルは6月しか見られないのに対し、ヘイケボタルはお盆過ぎまで見ることができるため、夏休みに見られる夏の風物詩としてのホタルは100%ヘイケボタルです。火垂るの墓でホタルを思い出す人は多いのではないかと思うのですが、あれが放送される時期にはもうゲンジボタルはいなくなっています。
ところがなぜか、今、ホタルといえばゲンジボタルのことになってしまっています。華やかなので、観光の目玉として集客力があるからではないかと思うのですが、釈然としない気持ちが残ります。生態系の保護の名目と、観光資源としての下心とのギャップが、そういう気持ちにさせるのだと思います。

鶴岡八幡宮でホタルを見て、逆にここがホタルの生息できない都会なのだということを痛感させられてしまったような、残念な気持ちになってしまったのでした。

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